TRIO KT-6005 を入手・・・レストア開始 その6

KT-6005 Tuner

MPX系トラブル
KT-6005 の調整マニュアルは現時点で入手の目途が立たないため、上位機種である KT-8005 の回路図および調整マニュアルを参考にして調整作業を行った。

症状
・ステレオランプが点灯しない。
※コンポジット信号をステレオ音声信号として正しくデコードできていない可能性が高い。

実施した調整内容
1. レシオ検波調整
Tune メーターを中点に設定
IF 基板の Lb3上段コア を調整
※調整中にフェライトコアの一部を破損してしまった。

2. 38kHz 調整(MPX基板)
Dc1 または Dc2 のカソードにマルチメータを接続
Lc1 および Lc2 を回して電圧が最大となる位置を確認
※コアを回しても電圧は 約 3V~10V の範囲で大きく変動して安定しなかった。
Lc4 を回してステレオランプが点灯する位置を探索したが、ランプは点灯しなかった。

調整中に発生した別の問題
調整作業の途中で、右チャンネルの音がほとんど聞こえなくなる現象が発生した。
その後 PRE-AMP基板の 1番ピンにマルチメータのテストピンをあてたタイミングで右チャンネルの音が復帰した。
この挙動から、接触不良やトランジスタ素子の劣化など、回路の不安定要因が存在すると判断した。

対応方針
不安定な動作が確認されたため MPX基板および PRE-AMP基板のトランジスタを交換することにした。
トランジスタ交換後、あらためて MPX系の調整をやり直す予定である。

TRIO KT-6005 を入手・・・レストア開始 その5

はんだブリッジを発見

KT-6005 Tuner
はんだミスによるブリッジKT-6005 Tuner
ブリッジ箇所修正KT-6005 Tuner
停止していた 14Vラインが復活

不具合の原因を探るため IF基板をあらためて再点検した。
まず、交換した電解コンデンサや半固定抵抗、ダイオード類のはんだ付け箇所を一つひとつ確認した。
あわせて、基板パターン同士のショートがないかも慎重にチェックした。

そして、ついに原因を発見した。
トランジスタ(2SC381)のベース接続ランド部分が隣のランド(アース)に接触していた。おそらくダイオードを交換する際に短絡させてしまったと思われる。見落としやすい箇所だが、これが不調の原因だった。
問題箇所を修復した結果、停止していた 14Vラインが無事に出力することを確認した。
長かったトラブルシュートも、ようやく一段落だ。
音出しテストを行った。ステレオランプは点灯しないものの、両チャンネルが綺麗にFM受信できていることを確認した。これは大きな改善だ。
日を改めて MPX部および IF部の調整を行う。

TRIO KT-6005 を入手・・・レストア開始 その4

KT-6005 Tuner

電源トラブル
部品交換後、念のため音出しテストを実施したが、残念ながら受信は確認できなかった。
当初は RF部および IF部の再調整が必要と考えていたが、確認を進める中で電源系に異常があることが判明した。

パワーサプライの出力電圧を測定したところ、本来 13.5V 出力されるべき +14Vラインが約 4V しか出ていない状態であった。
このため、まず電源回路自体の不具合を疑い、ツェナーダイオード、パワートランジスタ、整流ダイオードについてテスターによる簡易チェック(順方向/逆方向)を行ったが、いずれも明らかな異常は見られなかった。

次に負荷側の影響を切り分けるため +14Vラインを一旦すべて切り離した状態で再測定したところ、電圧は既定値である 13.5V に正常復帰することを確認した。
さらに調査を進め IF基板へ供給されている +14Vラインのみを切り離した状態で測定したところ、この場合も電圧が 13.5V に復帰することが確認できた。

以上の結果から、電源回路そのものには大きな問題はなく IF基板内で +14Vラインがショート、もしくは異常に重い負荷状態になっている可能性が極めて高いと判断した。今後は IF基板を重点的に調査していく。

TRIO KT-6005 を入手・・・レストア開始 その3

KT-6005 TunerKT-6005 TunerKT-6005 Tuner
KT-6005 Tuner

ゲルマニウムダイオードと半固定抵抗の交換作業を行った。
部品交換後に音出しテストを実施したものの、残念ながら AM/FM ともに受信を確認することはできなかった。
交換した部品については、品番や極性、取り付け状態を一つひとつ確認しており、作業自体に問題はないと考えている。
この状況から判断すると RF部および IF部の再調整が必要そうだ。
ただし、現時点では調整マニュアルを入手できていないため、無理な調整は行わず、マニュアル入手後にあらためて再チャレンジする予定である。

一方で外観面はさらに改善した。
フロントパネルをポリッシュで丁寧に磨いたところ、見違えるほど綺麗になり、作業のモチベーションも上がった。

TRIO KT-6005 を入手・・・レストア開始 その2

TRIO KT-6005
交換予定のコンデンサや半固定抵抗TRIO KT-6005
フロントパネルの取り外しTRIO KT-6005
クリーニング前のバックライトスケールTRIO KT-6005
基板清掃後に電解コンデンサを交換TRIO KT-6005
パワーサプライ基板のコンデンサ交換

分解清掃と部品交換作業
本格的な部品交換に入る前に、まずは外装および内部の清掃を行った。
フロントパネル、バックライト用スケール、ガラス類を取り外し、長年の汚れを丁寧に落としていく。外観の状態が良い個体だけに、清掃後は見違えるように印象が良くなった。
内部については、基板上に堆積したホコリを中心に、綿棒を使って慎重に清掃を実施。無理にこすらず、部品や配線を傷めないよう注意しながら作業を進めた。

清掃と並行して、交換予定の電解コンデンサおよびダイオード類を順次取り外していく。
今回は、すでに手元に部品がそろっているものを優先し、発注済みのゲルマニウムダイオードと半固定抵抗を除く部品の交換を完了した。

まずは電源系とオーディオ回路周辺の健全化が完了した形となる。
残る部品が届き次第、引き続き作業を進めていく予定だ。

交換部品
タンタル電解コンデンサ 35V 0.22μF x 2 @42 共立エレショップ
電解コンデンサ 50V 1μF x 5 @10 共立エレショップ
電解コンデンサ 25V 10μF x 9 @18 共立エレショップ
シリコンダイオード 1S1555 x 4 @330(100P) 共立エレショップ
セラミックコンデンサ 1,000V 0.01μF x 2 @55 海神無線
電解コンデンサ 50V 3.3μF x 6 @32 海神無線
電解コンデンサ 50V 1,000μF x 2 @161 海神無線
電解コンデンサ 25V 220μF x 1 @68 海神無線
電解コンデンサ 35V 330μF x 3 @105 海神無線
電解コンデンサ 25V 47μF x 1 @25 海神無線
半固定抵抗 0.75W 500Ω x 2 @524 海神無線
半固定抵抗 0.75W 100KΩ x 2 @524 海神無線
半固定抵抗 0.75W 20KΩ x 1 @524 海神無線
半固定抵抗 0.75W 5KΩ x 1 @524 海神無線
ゲルマニウムダイオード 1N60 x 22 @46 Yahooオークション